方言でお喋り、お茶っこを楽しむ


寒波の到来により、東北では大雪や0℃を下回る気温の低い日が続いているとのこと、
1月17日(金)は防寒対策を万全にして、山王の仮設住宅に向かいました。
山王に到着するとそれほど寒くはなく、空はきれいな青空。
ほんの少し、雪が舞っていました。

この日は、生姜紅茶を飲みながらのお茶っこと、軽い運動を計画していましたが、
参加者のみなさんは炬燵にあたりながら自然におしゃべりが弾み、いつの間にか方言での語り合いになっていました。

方言でお喋りを楽しむ
昨年、晩秋の頃に転倒し、骨折して入院生活を体験したOさんは、入院当初は怪我した顔を誰にも見られたくないくらいひどい傷だったとか。
後頭部に手を当てて「ぶんのどこ」 、
かかとを指さして 「あぐど」、
おでこに手を当てて「してぇこび」と 言ったら、みんなで大笑いになりました。

そのまま、津軽出身者の津軽弁の方言が話題となり、同じ東北の青森県の津軽弁と宮城県仙台市の方言でお喋り。その違いを語り合いました。
また、同じ宮城県でも東と西では、微妙なアクセントの違いがあることがわかりました。
和やかな雰囲気で、笑いが絶えませんでした。


入院体験を語るOさん。
医療現場は、パソコンを見て患者の顔も見ない。
身体は、紙の手拭きタオル(おしぼり)で拭くの!
これは気持ちの良いものでなかった・・・など。
みなさん、Oさんの話に真剣に耳を傾けていました。

方言のパワー
参加者の1人が話してくれた、あるクイズ番組の問題が話題になりました。
それは、残り1問で賞金100万円がもらえる!という問題。

「身体の中で『し』の付くところが3ケ所あります。それを答えて下さい」
回答者は、「それ来た」」とばかりにスイッチを押して答え始めたそうです。

「してぇこび(額)、しじゃかぶ(膝)・・・」

…もうひとつ、何だっけ? 何だっけ?

「はい、時間です。残念でした」と司会者の声。

「あっ! 今思い出した! しぇなが(背中) だった。もったいながった!」 

回答者が「もったいながった!」と悔しがっていた様子が眼に浮かぶような話しぶりに、
またまた大笑いになりました。 

最近は方言で話すことが少なくなってきていますが、やっぱり方言で話していると、
不思議に親しみが湧くものです。
みなさんの顔がいきいきと輝き、何だかパワーが感じられました。
もしかしたら方言には、人を癒す力、QOLを高める効果があるのかもしれません。

もうすぐ大震災から3年。
水仙の花の香りを新たな一歩にと、
みなさんに心をこめて水仙のお花をお届け致しました。

災害公営住宅の申し込みが始まりました
参加者のお一人は、住みたい地域を選び公営住宅に申し込んだのに、
保証人が必要と言われ困っているとのこと。
保証人は、多賀城、塩釜、利府、仙台市に住んでいる人ではないと認められないと説明され、
指定された地域には頼める人がいないと困惑している様子でした。

1日でも早く仮設住宅の生活から震災前の生活に戻りたいという思いが絶たれ、
先の見通しがわからなくなっているご様子。私たちも沈痛な思いに駆られました。
公営住宅の申し込みについては、ぜひ柔軟な対策を考えてもらいたいものです。

今年も昨年までと同様、みなさんと「なでしこ茶論」を続けていきます。
企画については、是非皆さんのご意見、ご希望をお寄せください。

2014年2月3日