て・あーて塾『学んで、伝えよう! 爪ケア・フットケア』開催しました!

 2022年度 て・あーて塾『学んで、伝えよう!爪ケア・フットケア』のご報告です。

 今回は爪ケア・フットケアの奥深さに注目し、オンラインによる3回シリーズで開催しました(第1回 1/28、第2回 2/18、第3回 3/18)。

 新型コロナウイルス感染症がなかなか収束しない時期でしたので、爪ケア習得には対面による実技演習でないと難しいとの見方もありましたが、逆に映像を駆使して細かい手技がフォーカスされて見やすいという利点を生かすことにしました。

 当協会の諸活動も同様に行えない状況にありましたが、改めて当協会の存続の意義を見つめ直し、何ができるのか、て・あーての原点にかえって練った企画でした。

 東松島の活動の一つであった「なでしこサロン」でも、爪切り・フットケアのメニューは住民の方から大変好評でした。
 爪のトラブルで困っている方が多いことがわかり、地元で爪ケアができる人の養成やセルフケアの普及を図れるよう爪ケアのセミナーを準備していたのですが、延期になってしまったことも、今回の開催につながっています。

オンラインの利点をいかしながら、本物の技を学ぶ

 講師を快く引き受けてくださいました日本フットケア協会代表の室谷良子先生は、日本でも屈指の爪切り・フットケアの優れた技をお持ちのプロフェッショナル。たくさんの著書があり、フットケアの普及活動や人材育成にとエネルギッシュに活躍されている方です。3回にわたって、本物の技を一つひとつ丁寧に説明してくださいました。

 第1回セミナーは、当協会の星野理事、大野理事により、爪ケアの導入として、「たかが爪・されど爪~爪をみればその人の背景がわかる」(研究報告)、「当協会での取組み~被災地、東松島でのなでしこ茶論から~」(活動報告)、続いて川嶋代表理事から、て・あーて塾開催の意義ならびに室谷講師の紹介から始まりました。

▲星野理事
▲大野理事

 3回のセミナーを通してPPT資料・動画を用いての説明に加え、ビデオカメラを用いた手元の拡大映像で講師自身による手技を示しながら解説いただきました。
 看護職がさっと手が出せる爪切り・フットケアを学び、まずは爪切りの基本的な技術を習得できることを第一に目指しましたので、基本的な爪ケアは、毎回繰り返し演習を取り入れました。

▲左は、講師の室谷良子氏とアシスタントの先生方。
右は川嶋代表理事
▲講師の爪切りデモ

参加者からの声──「学んだことを活かしたい」

 さらに、各回の終了後に、参加者に宿題として、まず自分の爪を切る、次に身近な人の爪へと実践してみることや、写真付きの質問を出し、その回答を講師から具体的に解説していただく時間を設けました。参加された皆様の手応えはいかがでしたでしょうか?

 セミナー終了後にいただいたアンケート調査から、参加者の声をいくつかご紹介いたします。

 参加者の約73%の方から回答をいただきました。
「爪ケア・フットケア」の基本の理解・技術習得・今後の活用・満足度に関する質問では、ほぼ全員の方が「できた」「ややできた」と回答されていました。オンラインセミナーでしたが、爪ケアの基本原理の理解と同時に、爪ケアの基本手技の習得もでき活用できる、と評価されていることがわかりました。今後の希望や要望については、「学んだことを活かしたい」との表明や、「さらに深く学びたい」「マッサージやアロマを用いたケア」「参加者同士の交流」などの要望が寄せられました。

 私自身も、爪に当てる爪切りの角度次第で爪自体に余計な圧がかからないだけでなく、切った爪の残骸が飛び散らないことなど、新たな発見がありました。また、爪切りだけでなく、爪周囲とフットケアが健康な爪の保持に深くつながっていることなどを改めて学ぶ貴重な機会となりました。

 運営面では、念入りに打合せを行ったにもかかわらず、機材トラブルによる音声や映像の乱れ・途切れなどのトラブルが生じてしまいましたが、参加者の皆様にはそのたび心温まる対応をいただきました。こころから感謝申し上げます。
 回を重ねるごとに改善を図り、初回より第2回、さらに第3回では、オンラインならではの良さが十分発揮されました。

 今後も、て・あーての実践を推進・普及していくために、有意義な「て・あーて塾」を企画していきますので、ご意見や要望など、ぜひともお寄せください。                      

▲受講者(爪ケアの終了した手を見せるようにポーズ)
*写真撮影にご協力いただいた方のみ

(記 平松則子、事務局)

2023年5月9日