健康教室──簡単にできることをモットーに!

 地元の皆様と行う健康教室は、自治会と共に、参加者の体調確認の上、手洗い・手指消毒、マスク着用、間隔をあけて着席、換気…等々の感染対策をしっかり行って開催しています。

 集会所に集まり、直接元気なことを確認し合えるだけでも、お互いに笑顔になれます。
 動く!笑う!楽しむ!ことが健康維持の第1歩です。

こむら返りの対処と予防

 こむら返り(足がつる!)は就寝中と運動時に起こりやすく、その要因には①筋肉疲労、②水分やエネルギー不足、③脱水、④体の冷えや座り仕事による血行不良、⑤筋力の衰え、⑥偏食や栄養不足、⑦水分代謝機能の低下(むくみ)などがあると言われています。思い当たる人は要注意です。
 睡眠中にこむら返りが起きたときの対処法を、参加者の間を周りながら、手とり足とり行いました。

1.身体の力を抜いて、足の緊張を和らげます。緊張を和らげるには、ゆっくり深呼吸をしましょう。

2.つっぱった足を、息をゆっくりと吐きながら、ゆっくり伸ばしてみましょう。

3.痛みがとれてきたら、足のつま先をつかんで、ゆっくりと手前に引っ張りながら痛くない楽な角度を探します。やさしく、ゆっくりストレッチを行いましょう。   

  こむら返りの対処法は、自分に合った方法を見つけることが大切です。
 参加者の1人が「(実際に)つった時にやってみないと…できるかなぁ?」と言うと、「できっか、できないかはしてみないとダメなんだもの、今しっかり覚えるのが先だっちゃ」と力強い声。皆さんからは一斉に「んだんだぁ~!」との声が上がりました。

 次は予防法です。予防には、こむら返りの要因の1つである「冷え」の解消が大切なため、セルフケア方法を伝えました。

1.お風呂で全身を温めましょう。

2.手の指、足、ふくらはぎを、やさしく丁寧に、「ほおずき揉みのように」揉んでみましょう。

3.アキレス腱・ふくらはぎの辺りを両手で包んでマッサージしてみましょう。

 「ふくらはぎは第2の心臓といわれ、毛細血管をつぶさないように、丁寧に優しくマッサージを行うと全身の血流が良くなります。毎日働いている足に、感謝の気持ちを込めてのマッサージをしましょう」と伝えると、「今まで感謝しなかったなぁ、感謝! 感謝!」と言いながら丁寧にマッサージする光景がみられました。

 テレビをみながらできる『ながらマッサージ』として、タオルを使っての「ふるふるマッサージ」も紹介。「うわー足が軽くなった」「腰、お尻も温かい」「寒い時はこれに限る」と、ポカポカ感を実感し、「手で行うより疲れないし簡単だぁ」と、好評でした。

1人でできる! 「もの忘れ予防」脳活体操 

 新型コロナ感染症の収束が見通せない中、自粛生活をしなければならない状況になった時に、1人でできる運動も紹介しました。

■指入れ替え運動

 手の指の9つの形、「1・2・3・4・5、グー・チョキ・パー、キツネ」を作って行う運動です。

1.右手と左手で違う形を作り、左右入れ替えを続けます。グーとパーの入れ替えは簡単にできると思いますが、チョキとキツネではどうでしょうか…?
組合せによって、難易度が異なります。

2. 1の運動を、利き手でない指の形を声に出しながら行います。左右の手の動きに、声出しを加えることで、脳はさらに活発に動き、血流量が増します。

 手が思うように動かない、両手の形が同じになるなど、たびたびこんがらかることで、さらに脳が活性化します。
 他の人の手を見て笑っていた人が、自分も間違っていることに気がついてさらに笑いが広がり、「難しい~」と言いながら、楽しく行いました。

■頭と体を同時に使う「コグニパック」

 頭と体を同時に活性化させる「コグニパック」は、楽しみながらチャレンジすることで、脳の活性化が促進されるプログラムです。
 国立長寿医療研究センターから出されているパンフレットを参考に、22種類の運動&認知課題から5つを行ってみました。

1.太ももうら伸ばし運動&認知課題(計算)
 太もも裏伸ばしは、椅子に腰掛けて、片足の膝を伸ばした状態で体を前に倒し、反動をつけずに深呼吸しながら,痛みのない範囲でじっくり太ももの裏を伸ばします。この運動を続けながら、計算問題を行います。①数字を0から順に2つおきに数えて下さい。さらに刺激が欲しい方は、②90から3ずつ引いてみましょう。

2.もも上げ運動&認知課題(記憶)。
 もも上げは、足の付け根(股関節)の動きを意識しながら、片足ずつゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろします。この運動を続けながら、①東北6県の県名を言ってみましょう。さらに刺激が欲しい方は、②関東1都6県を言ってみましょう。

このような感じで、以下の3つも行いました。

3.つま先・かかとあげ運動&認知課題(計算:32から3おきに数える、200から2ずつ引く)

4.ふくらはぎ伸ばし運動&認知課題(記憶:大工道具を順に出しあう)

5.手同時使用課題(右手と左手で違う運動:右手グ→チョキ→パー、左手チョキ→パー→グー)

 さすが、東北6県は、時間がかからずに達成しました。
 関東は…「あれあれ、愛知県は違ったか、山梨県は? いやぁわかんないもんだねー」「今日は久しぶりに頭と体と一緒に使った。よがったことね~」と、間違いに笑ったり、出た答えに感心したりしながら行いました。

 頭も体もフルに使った健康教室、今後も継続していきたいと思います!

2020年12月28日