講演会「子どものこころを理解して育てる」

2018年2月10日(土)、矢本東市民センターにおいて、講演会「子どものこころを理解して育てる」を開催いたしました。この講演は、平成29年度東松島市被災者生活支援事業のひとつとして催されました。

開催にあたり、川嶋代表より挨拶がありました。

「本会のモットーは、“ピンピンキラリと美しく老いを!”“東松島市を健康長寿のモデルに!”。このモットーを実現すべく、主に高齢の方々と関わっています。その活動の中で、互いに関心を持ち、相手を気遣うことのできる優しい町つくりこそ災害に強い町であること、そしてそのような町を作るためには、まず子どもたちの幸せを考えなければならないことを痛感し、この講演会を企画してまいりました」

 

子どものこころを理解し、育てる

演者は小児科医の渡辺久子先生。渡邊醫院副院長であり、世界乳幼児精神保健学会理事、日本乳幼児精神保健学会会長など、役職を多数務めていらっしゃいます。著書も数多くあります。


今回の講演では、子どもとの向き合い方を教えて下さいました。
先生いわく、「こどもの声はアンチエイジング」。その言葉の通り、声も動きもハツラツと、講演が始まりました。

先生のお話を一部、ご紹介します。

子育てとは・・・

・胎児の頃から羊水の中にはハーモニーが奏でられており、お母さんの笑いが伝わります。子どもと触れ合う時間、家族と一緒にいる時の居心地の良さが大切です。

・赤ちゃんは、“するどい”! 泣いている赤ちゃんは感情を発散し、ストレスホルモンの分泌が少ないと言われています。たくましいランの花のように育てましょう。

・子どものいらいらは、問題が抱えていることの合図(不協和音)。アンテナを張りめぐらして、向かい合いましょう。どこから関わっても難しい時もありますが、離れてしまったとしても必ず戻ってきます。そのタイミングを逃さずに抱きしめましょう。“出会い直し”は、必ずできます。

 

東松山での子育てを考える

東松島での子育てについては、次のようなお話がありました。

・この地は震災を経て、協同体として支えあい、年代を超えて関わりあい、人と人とのつながりがあります。このような環境で育った子どもたちは、そのことを確かに感じています。風土が人を創る── この地で育児することに“ワクワク”しましょう。

・“ワクワク”するには、生真面目すぎず、ストレスをためず、スッキリ発散しながら子育てしましょう。

・祖父母世代は、“お口はチャック・手は後ろ”。子育てをそっと見守りましょう。

さらに親子関係だけでなく、“おばあちゃん学説”についても話が及びました。
「多くの知恵を持つおばあちゃんがいる地域は発展し、次世代を創る」──まさに、地域(風土)が子どもを育んでいくのですね。

参加された方々からは、幅広い年代の方々から、「良かった」「参考になりました」などの感想をいただきました。多くの方のご参加、ありがとうございました。

(記:中山、大野)

2018年3月8日